電卓と決算表

決算に向けての確認事項 ~後編~

 ●CHECK5 売掛金・買掛金・未払金等の残高を確認する●

 売掛金の回収を早めて残高を少なくするとともに、買掛金・未払金などの負債もなるべく少なくしましょう。取引先等の住所、名称などは勘定科目内訳書に記載しなければならないため、間違いや漏れ、特に会社名の前㈱、後㈱にも注意して、正しく把握しておきます。

 ●CHECK6 固定資産の現物を確認する●

 固定資産について、現物と固定資産台帳とを確認して下さい。機械、工具器具、備品等の購入であるにも関わらず、誤って仕入れや、消耗品、修繕費に計上していることもあります。中小企業の場合、機械、備品等を新規に購入した場合、それが一つ30万未満であれば金額を損金算入できることがあります。

 ●CHECK7 有価証券等の残高を把握する●

 有価証券、出資金等は現物が実在することを確かめてください。

 ●CHECK8 仮払金、仮受金等に精算・返済できるものがないかを確認する●

 相手先名称、住所、金額をチェックします。精算・返済できるものは早急に精算しましょう。

 ●CHECK9 預り金について各項目ごとに残高を確認する●

 源泉所得税、社会保険等の項目ごとに残高を確認しておき、未納付があれば早急に納付してください。

 ●CHECK10 貸し倒れや回収の見込みがない債権がないかを確認する●

 売掛債権のなかに、貸し倒れや回収の見込みがないものがないかチェックしてください。もしあれば会計事務所と相談のうえ今後の対応を検討します。

 不渡りとなった手形、債権者集会の通知書や議事録、または決議通知書、宛先不明で戻ってきた請求書送付の封筒など、不良債権の事実関係がわかる書類を保管しておきます。