通金手当、旅費交通費を点検していますか? ~前編~
●半数以上の企業が交通費の削減を実施
役員・従業員に支給する通勤手当(通勤定期代、自動車通勤のガソリン代)や、営業に必要な電車、バス、タクシー代、駐車料金、有料道路通行料等の交通費、出張の際の交通費、日当、宿泊費等の旅費などは、いずれも会社の業務上必要な費用ですが、不況を反映してか、多くの企業で見直しが行われています。
中小企業の社長・経営幹部を対象にした「コスト削減と働くモチベーションに関する意識調査」(NTTレゾナント㈱)によれば、リーマン・ショック以降に実施したコスト削減策について、もっとも多かったのは「交際費の削減」(62.6%)、次いで「交通費の削減」(54.3%)となっています。
通勤手当や旅費交通費が、合理性のある規定に基づいて正しく申請、支給されているか、旅費日当の金額は妥当かなどを、適時、点検し、見直すことが必要です。
●通勤手当はルール通りに支給・申請されているか
電車、バス、車に限らず、実際には利用していない経路で申請されていたり、転居しているにも関わらず変更申請をしていないといった例があります。ただし、自動車通勤などで、地図上は最短経路でなくても、常に渋滞する区間を避ける経路を認めるなど、多少の幅を認めている企業もあります。
【通勤手当のチェックリスト】
1.鉄道、バス等の公共機関を利用する社員の通勤手当は、もっとも交通費が安い経路で申請されているか?
2.自動車通勤の場合、合理的な最短経路を申請しているか?
3.実際に利用している通勤経路と申請している通勤経路が異なっていないか?
4.社員の引っ越し、鉄道料金等の改定、新路線や新道路の開通等に伴う通勤経路や費用の変更を、そのつど社員に申請させ、適正に管理しているか?