路線価ってなに?
●相続税・贈与税の基準となる土地価格
相続税法では、土地の価格は時価によるとしていますが、すべての土地を時価評価することは難しく、一般の人にも分かりにくいものです。そこで、国税庁が路線(道路)の価格を決め、この道路に面したここからここまでの土地は1㎡あたりいくらになるかを分かるようにしています。路線価は、毎年1月1日時点で算定し、7月に公表され、その年の1月1日から12月31日までの相続税や贈与税を計算する際の土地価格の目安となります。
●路線価はどうやって決めるの?
路線価は、不公平がないよう、公示価格、売買実例価額を参考に、不動産鑑定士等の専門家の意見も踏まえて決定されます。土地価格は変動するため、例えば年初と比較して年末に地価が急落するようなことがあっても、納税者に不公平が生じないように、あらかじめ低めに設定されています。
●土地の価格は、一物四価
土地の価格には、路線価のほかに、「実勢価格(時価)」「公示価格」「固定資産税評価額」があり、そのため、土地は「一物四価」といわれています。
*路線価図は、国税庁ホームページで閲覧できます。
*公示価格は、国土交通省ホームページで「土地総合情報ライブラリ」で調べることができます。
●保有資産の見直しを!
平成22年の路線価は、不況を反映して大都市を中心に大幅下落となり、2年連続の減少となっています。地価の下落は、工場や店舗等の新設はしやすくなりますが、保有資産の価値、担保価値が下がることになります。自社の保有する土地の含み損が膨らんでいないかなど、資産価値の現状をチェックしてはどうでしょうか?