伊豆のホテルへ―メンズファッション果つるところ?!?「選べないっ!」という現実に直面した日―Ⅰ
猛威を振るっていたコロナ禍もようやく収まってきたので、久しぶりに上京した。
会いたい人、行きたい場所、観たいものなどもたまっている。
1週間の予定で滞在し、二日目のことである。
長女から
「お父さん、明日から伊豆の下田にあるリゾートホテルに、一泊二日で行こうと思っているけど一緒に行く?」
と連絡があった。
ちょうど予定があいている日だったので、同行することにした。
行きは長女の夫、つまり義理の息子が運転するという。
ただ彼は、仕事の都合があるため、向こうに着いたら宿泊せずに、その日のうちに一人電車で帰らなければならない。
翌日、東京への帰りは「お父さん、運転してね。」ということであった。
なんのことはない。
私は運転手として駆り出されたのである。
とはいえ、二人の孫とたっぷり一緒にいることができるので、運転手役も二つ返事で引き受けたのだ。
朝、比較的早い時間に、長女夫婦と二人の孫たち、それに私とカミさんの6人は、東京を出発して、東名高速道路を伊豆へと向かう。
日曜日だったためか、トラック便など少なく道は割とすいており、順調に伊豆へと向かった。
途中、サービスエリアでゆっくりしたり、海の見えるレストランでお昼を食べたりしながら余裕をもって目的地へと車を走らせる。
それでも、予定よりだいぶ早く、下田にある宿泊先のホテルに着いてしまった。
チェックインには少し早かったので、フロントに荷物を預け、すぐ目の前にある海岸で遊ぶことにした。
ホテルの前は道を一本挟んでもう海である。
幅50メートルくらいの美しい砂浜があって、その先は波打ち際であった。
長女たち夫婦と子供たちは、すぐに海へと向かった。
少し離れて私とカミさんがついていく。
海の方へ眼をやると、何十人ものサーファーが、いい波をつかもうとプカプカ浮いていた。
海水浴をする海としては、やや波の高い海岸のようだ。
最初はおっかなびっくりだった孫たちも、次第に慣れてきて、水遊びが楽しくなったのか、だんだん大胆になってくる。
私や長女の旦那は、危険がないように、注意深く孫たちを遊ばせる。
波打ち際で遊ぶ長女一家
つづく