そんなに慰めて欲しいかⅣ(おしまい)

今、中小企業の経営の場は、建設業に限らず非常に厳しいものがある。

私は、これからは新しい発想、斬新な切り口、したたかな戦略といったものが必要だと思っている。

 

そこで、いろいろと一緒に考えたり、提案したり、ときには鼓舞したりと手を変え品を変え経営者にアプローチしているのだ。

ただ、その前提として、今の苦しい胸の内に「共感」をまずしなければ、経営者は心を開いてくれない。

そういう意味では「共感」は、大切な導入プロセスである。

 

しかし、そこで終わってしまっては何の解決にもならないので、「共感」をベースにした次のステップを促すのである。

「何か新しいことを考えましょうよ。とにかくチャレンジしてみましょうよ。」と。

 

この次のステップに行かないのであれば、ただの「同情」に過ぎない。

思春期の頃、友達の失恋話に付き合うようなものだ。

いい大人が「同情」など求めてどうするんだ!と、言いたい。

そんなに慰められたいか!

 

こんなことを書くのは、最近また同じような経営者のマインドにぶち当たったからである。

「前向きのアドバイスは、自分を責められているようで嫌だった。」

と言われた。

 

いい大人が、いっちょまえの男が同情して欲しいのか、そんなに慰めて欲しいか!?

「同情」を求めているうちは事業の発展はない、と断言する。

 

 

 

 

おしまい