「料理教室」にでも通おうかな・・・―レパートリーが広がらんなあ・・男の料理の限界?!?―Ⅳ(おしまい)
「焼く」という調理法の中でも、もっぱら耐熱皿を使ったオーブン料理を得意としている私。
得意にしているといっても、そのときの思いつきで、いろいろな具材を投入してみても、意外に失敗することが少ない、というだけのことであるが・・・
この料理、お酒にもよく合うので便利なのだ。
また私は、贈答品などで、みそ漬けや粕漬の漬物や魚などをいただく機会が多い。
こういった食材は、冷蔵や冷凍しておけば、ある程度長持ちするので、私にはありがたい存在だ。
これらは、もちろん漬物や魚などそのものもおいしくいただくのだが、それらの具材を覆っていた味噌や粕の類(たぐい)も疎かにできないのである。
というのは、老舗の高級品などは結構な量の味噌や粕を使用しているケースが多い。
カミさんは、料理に際して、そういった付属の食材は、迷うことなく洗い流すなどして捨てていた。
まとわりついているその量が多いので、捨てたり流したりするのも大変だっただろうと思う。
しかし、私は「待てよ。」と考えたのである。
これらの味噌や粕はそのまま使われているわけではない。味に深み話出すために、あらかじめいろいろな出汁(だし)を仕込むなど、丁寧な工程で仕上げているはずである。
ただ捨ててしまうのはもったいないのではないか・・・・
そこで私は、これらの味噌や粕を丁寧にこそぎ落としてタッパーなどに保存することにした。
そして、炒め物などするときの味付けに使ってみることにしたのである。
この試みは非常にうまくいった。
これらをうまく使うことで、ただの味噌炒めや油炒めに比べて、狙い通り味に微妙なアクセントがついておいしく仕上がったのだ。
さらに面白い使い方はないものかと思案中である。
さて、こんな風に私は毎日台所に立ち、勝手な「男料理」を作っている。
なんだかいつも同じような料理で一向にバリエーションが増えない。
一度、ちゃんとした「料理教室」にでも通って、お魚の三枚おろしなど料理の基礎を身につけようかなとも思っているところである。
まあ、そこそこ楽しめる趣味のようなものが手に入った、と前向きにとらえているのだ。
奈良漬にくっついていたお味噌で野菜と豚肉を炒めました。
普通の味噌炒めと違って深みのあるおいしさ。
おしまい