パフォーマンスは、期待したほど上がらなかった―改めてPDCAについて考える―Ⅲ
いわゆる“デキるビジネスパーソン”から、しばしば出てくる「PDCAを回す」という言葉。
「方向性は固まったので、あとはしっかりPDCAを回していけば何とかなると思います。」
といった言い方で、いかにも達成間違いなしといった印象を与えます。
しかし、これに懐疑的であり、異を唱えるのはビジネスプロコーチの久野 和禎氏です。
彼のPDCAに対する考えはどのようなものなのでしょうか。
―でも、PDCAは実際にうまく回っているのでしょうか?
私自身の例を振り返ります。
私は長いこと外資系にいて、外国人の上司などが「PDCAをしっかりやるんだ」と言うので、「そういうものか」と思いながらやっていました。
素直な私は、一生懸命PDCAを回そうとします。
自分がリーダーのプロジェクトでも、できるかぎりしっかりPDCAを設計して、それに沿って仕事を進めました。
しかし、パフォーマンスは自分が期待するほどには上がりませんでした。―
さて、のっけからPDCAに対する疑問が取り上げられています。
「できるビジネスパーソン」の合言葉であったはずの「PDCAを回せばうまくいく。」が、そうでもなかったということです。
先日、このブログで取り上げたドイツ企業では、PDCAサイクルの管理が日本企業に比べて緩すぎると感じた日本人ビジネスマンが、ドイツ人上司にそのことを告げた際の顛末を取り上げました。(結局、その意見自体否定されたのですが・・・)
今回は、日本人ビジネスマンであった久野氏が、外資系企業でPDCAサイクルを一生懸命回そうとした話が紹介されています。
つまり、程度の差こそあれ、PDCAは世界中で使われていることになります。
しかし、上記の最後にあるように、そのパフォーマンスは、期待したほど上がらなかったようです。
それは、何故だったのでしょうか。
このあとも、久野氏の分析は続きます。
つづく