「共感」を伴うか否かが分かれ目―世の中の流れは「広告宣伝」から「情報発信(アウトプット)」へ―Ⅲ

企業の販売促進策として採用されてきた「広告宣伝」。

近年、その効果や影響力に陰りが見えてきたとはいえ、企業活動にとって、なくてはならないものであることに変わりはありません。

 

ただし、これに取り組むにはその性質上、かなり高額な費用を覚悟する必要があります。

これに代わる手法として、注目されているのが「情報発信(アウトプット)」ということになります。

両者には、「費用の違い」以外にどのような特徴があるのでしょうか。

 

次に、その「伝達力」ですが、「広告宣伝」の場合、

「広く伝達されるが表面的認知に留まる」

といえるのではないでしょうか。

瞬間的なCMに対して深く突っ込んで考える人は少ないでしょうし、こちらもそれは求めていません。

 

これに対して「情報発信(アウトプット)」には、

「伝達される範囲は狭いが深い共感を得られる可能性が高い」

という特徴があります。

SNSなど広く伝わるように見えて、原則的には特定の人たちに限られているはずです。

 

「広告宣伝」をこちらから選んで見たり聞いたりする人はまずいません。

しかし、SNSなどの手段で行なわれる「情報発信(アウトプット)」の場合、向こうは「選んで」接触してくることになりますので、「共感」はそれなりに深いものになると考えられます。

 

さらに大切なのは、その「主導性」です。

「主導性」とはあまり聞かない言葉ですが、自らその行為をコントロールできるのか否かということになります。

 

そういう意味では「広告宣伝」は、制作にしても媒体にしても、あくまでも他者に依存します。

自らコントロールできるわけではありません。

 

制作するのも放送等の枠を決めるのも、制作のプロや媒体の事業者の手にゆだねられるのです。

こちらの希望に沿うものにしたければ、またさらに莫大な費用が掛かることになります。

 

これに対して「情報発信(アウトプット)」は、原則、自主的なコントロールが可能です。

SNSなどで発進する内容は、事前に誰もチェックすることはできません。

すべて自己責任ということになります。

 

その代わり下手なことを書けば、ダイレクトに反応が返ってくるという危険性をはらんでいます。

「炎上」といった手痛いペナルティーを受ける可能性があるのも「情報発信(アウトプット)」の特徴といえましょう。

 

反対に「情報発信(アウトプット)」の場合そのコツを掴めば、これがかなり有効な対外的アピール手段であることは間違いありません。

それは、上記のように「共感」を伴うことになるからです。

 

                 共感を得られますか。

つづく