「広告宣伝費」は、広く頻繁に打つとすれば級数的に莫大なものになる―世の中の流れは「広告宣伝」から「情報発信(アウトプット)」へ―Ⅱ

「広告宣伝」は現代の企業活動を支えてきた極めて重要な販売促進手段の一つではあるものの、近年、マスメディア離れが進んでいるため、厳しい立場に立たされています。

このまま、「広告宣伝」は衰退していくのでしょうか。

 

厳しい状況にあるとはいえ、「広告宣伝」は時代を映す鏡でもあります。

近年になって、かなり冷ややかに見られ始めてはいますが、広告宣伝すなわちCMが全くない時代になっては困ったことになります。

 

「広告宣伝」は一種の情報伝達の手段でもありますから、もし無くなってしまったら、我々は多くの商品情報やビジネス情報を得る手段を失うことになるのです。

「広告宣伝」によって、我々はまた必要な情報を得ているのです。

 

さて、このかなり敬遠され始めた「広告宣伝」に代わって、消費者が必要な知識や情報を得る手段はないものでしょうか。

ちょっと食傷気味の「広告宣伝」に代わる「何か」はないのでしょうか。

 

私はそれが、事業者側から発信される「情報発信(アウトプット)」だと考えます。

「広告宣伝」と「情報発信(アウトプット)」は、お互いを補完しあうことで、消費者に必要な情報を届ける手段としてなくてはならないものとなるのです。

 

「広告宣伝」と「情報発信(アウトプット)」は、その特徴と役割がそれぞれ異なります。

その代表的な違いを比較検討しながら、特に「情報発信(アウトプット)」について、今日的な意味とその重要性について述べてみたいと思います。

 

まず、大きく異なるのは、それにかかる「費用」です。

そもそも「広告宣伝」は、かなり高額の費用がかかることが前提となっていました。

 

何故ならば、「広告宣伝」は、そもそも第3者による制作を前提とします。

印刷物にしろ、テレビCMにしろ、まずはプロによる「制作」が必要になります。

この時点で相当のお金がかかります。

 

さらに媒体に乗っける際にも、それが新聞雑誌であってもテレビであっても、その掲載料や出稿料はかなり高額なものになるのです。

つまり、「広告宣伝」は、それを広くかつ頻繁に打つことを前提とすればするほど、級数的にその費用は莫大なものになるのです。

 

これに対して「情報発信(アウトプット)」は、それほどお金はかかりません。

初期においてHP(ホームページ)の作成費用など、若干の負担はありますが、「情報発信(アウトプット)」の継続はひとえに発信者の努力にかかっています。

この継続については、原則お金はかからないことになります。

 

         六本木ヒルズにあるテレビ朝日の社屋。お金がかかっていそうです。

つづく