2店舗目を出したのだが・・―そうか!打開策としてのストーリーの発見―Ⅰ

先日、間接的な形での経営相談がありました。

間接的というのは、

「実は、俺んとこの顧問先の社長さんが困っているんだけどどう思う?」

という、知り合いの税理士仲間からの相談でした。

 

まあ相談というよりは、仲間同士の雑談のようなものです。

とはいえ、雑談といっても、経営上の悩みについての内容ですので、こちらも真剣にならざるを得ません。

 

困っているというのは、業態としてはパン屋さんで、

「本店に続いて2店舗を出したのだが、そちらがうまくいっているにも関わらず、本店の方の売上が落ちてきた。原因がわからないので困っている。」

とのことでした。

新しく出した2店舗目がなかなかうまくいかない、というお話はよく聞くのですが、本店の方が落ちてきた、というのは少し珍しいケースです。

 

というのは、こういう場合、

― 本店の商品力や販売力が非常に優れていて業績が良かったので、2店舗目まで手を広げた。

しかし、2店舗目は他人に任せて目が行き届かなかったために、本店のようにはうまくいかなかった。―

というケースの方が多いからです。

 

本店の業績が落ちてきたのはここ1,2年のことで、特に原因というのは思いつかないということでした。

間接的な話ですので、これだけで原因など特定できるわけもなく、表面的なところしか聞くことはできませんでした。

 

ただ、話を聞いていると、本店の方は業歴も長く、安定した経営を続けてきたものの、特に革新的な動きをした様子はありません。

そろそろ何か新しい手を打つべき時期に来ているのかも知れないのかな、とは思わされました。

 

そこで、商品開発について聞いてみました。

パン屋さんのような業態は、売れ筋で評判の商品を持つ一方で、常に新しいものを開発して、顧客を飽きさせない、ということも大事な要素だからです。

 

しかし、この点は怠りなく努力されているようでした。

もともとパンに対するこだわりには強いものがあり、新しい商品の開発にも日常的に取り組んでいる、とのことでした。

 

つづく

 

今日の川柳コーナー

五月雨を あつめて早し 最上川

をもじって

◆芸人を 集めてつまらん バラエティー

テレビはほとんど見なくなりました。