もうこりごり・・・―人生相談、自分に気付いていない人の「場」なのか?!―Ⅶ
自分の夫のことを、学歴が低いだの、収入が少ないだのと散々こき下ろして、「そのおかげで私の価値まで下がる。」と訴えた上で「どうしたら幸せを感じられるのでしょう。やはり離婚するのがいいでしょうか。」と聞いてくる今回の「とんでも人生相談」。
回答者の最相葉月さんは、予想通り「離婚すれば・・」と突き放しておられた。
加えて、「あなたは収入もあるんだから・・」と、具体的な条件にまで触れておられる。
もちろん彼女の回答がこのままで済むはずがない。
このあと、彼女独特の切れ味鋭いコメントが続く。
― ご主人も同じことを考えていると思いますよ。
学歴や収入、家の種類で人間の価値を判断する妻と暮らすのはもうこりごりでしょうから。
人を見る目がなかったと、今ごろ反省されていることでしょう。―
そう!
この回等が欲しかったのである。
この相談者の女性は、自分の側の立場や感想だけでものを考え言葉を発しているが、これを日常的にぶっつけられている方はたまったものではないだろう。
そこのところを最相葉月さんは見事に表現してくれている。
「あんたと暮らす方だってこりごりしているよ・・」
と。
まあ、この相談を読んでいて、そのことしか頭に浮かばない。
これだけ悪しざまに書いてくるということは、普段だって、この人の夫にはひどい対応しかしていないだろうな、と察しがつく。
ということは、それを受ける夫の方は相当きつい日常に違いない、と想像されるのである。
そこのところを最相さんは、夫の方も同じことを思っているよ、と代弁してくれているのである。
さて、しかしながら、これは人生相談コーナーである。
「あんたも同じように思われているよ。」
で済ますわけにはいかない。
こんな相談者に対しても、なにかしら建設的な回答を示してあげなければならないのだ。
つづく