業界が違えばまるで違ってくる得意技―プレゼンテーション力強化のためにも「情報発信力」をつけよう―Ⅲ

税理士とコンサルタントのコラボを図るという企画で催された交流会。

企画された税理士先生は、音頭を取ったものの、慣れないプレゼンテーションをどうやったらいいのか戸惑われたようで、短い時間でたちまち終わってしまいまいた。

そこで、私が飛び入り参加して、なんとかプレゼンテーションの体裁で時間を埋めたのでした。

 

と、ここまで、今回の顛末をわざわざ書いたのは、自ら立ってプレゼンをされたものの、やや物足りない形で終わったお二人を非難するつもりでも、私の取った行動を自慢するわけでも何でもありません。

業界が違えば、得意技がまるで違ってくる、ということを申し上げたかったのです。

 

というのは、この日の趣旨自体は画期的なことであり、特に税理士側からこのようなアプローチをしたということは特筆すべきことでした。

ですから、提案そのものの着眼点もその内容も、これまでの会計人(税理士や公認会計士及びその職員を含めて、この後は「会計人」という表現をします。)の狭い視野を打ち破るものであり、会計人とコンサルタントの新しい協力関係を築いていく第一歩となるようなものだったのです。

 

ただ、その試みがあまりにも画期的だったために、会計人側からの趣旨説明、つまりはプレゼンテーションがどうもうまくいかなかった、というのが今回の顛末なのです。

私はコンサルタントとしてのセミナー開催や顧客へのプレゼンテーションを日常的に行なっていますので、なんとかフォローできましたが、一般の会計人だとこうはいきません。

 

今回、つくづく感じたのは

「これからは、会計人にもプレゼンテーション能力が必要だなあ・・」

ということです。

というのは、今後ますますこのような提案型の業務が増えてくる可能性が高いからです。

 

さらに言えば、そのほかの業界においても「プレゼンテーション能力」というのは、重要性を増してくるのではないでしょうか。

というのは、日本における従来型の「接待などによってまず人間関係を作ってから・・」といった営業手法が、だんだん通じなくなっているからです。

 

もちろん「人間関係」というのは最終的には最も重要なファクターではありますが、ビジネスの入口においては、まずこちら側の意図を理解してもらうための「プレゼンテーション能力」が必要なのです。

したがって、そのスキルアップの必要性がますます問われてくるのです。

 

           これも以前、飛び入りプレゼンをしたときのもの。

つづく