いかに慣れていないかを露呈する結果に・・・―プレゼンテーション力強化のためにも「情報発信力」をつけよう―Ⅱ

税理士の業界と、コンサルタントの業界のコラボレーションを図るために設けられた交流会。

まず、税理士側から行なわれたプレゼンテーション。

持ち時間が結構たっぷりと設定してあったにも関わらず、思いのほか短い時間で終わってしまう、という事態になってしまいました。

 

税理士も、顧客向けに事務所主催のセミナーなどを行なうことがあります。

この場合、テーマは「改正税法のお知らせ」とか「消費税処理の注意点」とか、あらかじめ決まったことをお客さんに伝えるというのがほとんどです。

 

そのためプレゼンテーション的な提案型のセミナーを開催することはまずありません

したがって、この日のプレゼンテーターの先生は、慣れないプレゼンテーションをどうやったらいいのか戸惑われたようで、短い時間でたちまち終わってしまったのです。

 

そのあと、さらに詳しい説明を託された職員さんも、プレゼンテーションというよりは、こちらの業務現場の詳細を伝えるというのが精一杯といったところでした。

というわけで、彼のお話も、やはり予定よりかなり短い時間で終わってしまう、という結果になってしまいました。

 

このままでは、その日開催された交流会の意図が、せっかく参加した人に、ほとんど理解されないままプレゼンテーションが終了になりそうです。

このことは、我々会計人の業界が、いかにプレゼンテーションという形式に慣れていないかを露呈する結果になったのです。

 

私は、お二人のプレゼンテーションを聞いていて、途中から「これはまずい!」と思いました。

そこで、急遽、お二人の話を聞きながら、手持ちのノートに今回のテーマについて、ラフなプレゼン資料を書き込み始めたのです。

 

そして、お二人のプレゼンが終わった後、予想した通り、まだかなり時間が余っていたので、私は主催者に申し入れをして、いきなり飛び入りで講師を務めました。

そこで、約1時間近くしゃべってなんとか残りの時間を埋めることができたのです。

 

            税理士は、こういうセミナーは得意です。

つづく