複雑かつ深い意味や理由がある―そもそも社長の「情報発信(アウトプット)」は誰に向かってのものなのか―Ⅰ
私はこれまで経営者の行なう「情報発信(アウトプット)」の重要性について、長い間様々な角度から論じてきました。
そのために、会計事務所とは別の法人を設立し、「情報発信(アウトプット)」のノウハウ普及のためだけに特化したコンサルティングを行なっているくらいです。
そこで、いま改めて、その「情報発信(アウトプット)」がいったい誰に向けてのものなのか、根本から考えてみたいと思います。
これはマーケティングでいうところの「ターゲット」とは違って、もっと広い意味での対象者を指すことになります。
私は普段、SNSを駆使したり、地方のメディアを上手に使って自分の事業に関する「情報発信」を大いに行なうべし、と、そのことの本質やテクニック的な部分まで含めてコンサルティングを提供しています。
こういった点を表面的に捉えれば、「情報発信(アウトプット)」というのは、顧客及び顧客候補者を含む外部のマーケットに対するものと考えることができます。
もちろん、「情報発信(アウトプット)」というのは、まさにそのことを指しており、それで間違いはないのですが、先述したようにそれでは表面的な捉え方にすぎません。
先述のようにマーケティングにおける「ターゲット」とは少し意味が異なるのです。
それでは「情報発信(アウトプット)」は、いったい誰に向けて行なうものなのでしょうか。
第一義的には、やはり外部のマーケットに向けたものであることは間違いありません。
それは先述の通りといえましょう。
「情報発信(アウトプット)」は、まさにそのために実践しているのであり、そこを外れては意味がないのです。
つまり、そういう意味では、それが広く「外」に向かってのものであることはいうまでもありません。
ただ、今回は「情報発信(アウトプット)」がそれだけにとどまらず、もっと広い意味があるのだということを理解していただきたいのです。
経営者が行なう「情報発信(アウトプット)」には、そういったやや複雑かつ深い意味や理由があることを説明していきたいと思います。
つづく