発見しようという「考え方」や「姿勢」が大事―「情報発信(アウトプット)」に必要なキーワードは3つのH―Ⅱ

「情報発信(アウトプット)」を時系列に分解すると、発見力、発表力、発信力という3つのHがそのステップになる、ということを、まず頭に入れておいていただきたいと思います。

それでは、それぞれのHを詳しく解説するとどうなるのでしょうか。

 

まず、最初のHである「発見力」は、別の表現をすれば、発掘力、採掘力と言っていいかも知れません。

ここで発見すべきは、自社の歴史や日常の取り組みの中に埋もれている、外に向かってアピールすべき様々なエピソードや物語といったものです。

 

これは普段、特別それを意識してすごしているわけではないので、意図的に掘り起こさない限りなかなか表には出てきません。

そういう意味もあって、発掘力や採掘力という言葉で表現したのです。

 

この「発見力」に必要なのは、「考え方」とか「姿勢」といったものです。

というのは、まずこの第一段階において「うちにはそんなものないよ。」とか「そんなこと考えたこともないよ。」とかいう声が多いからです。

 

つまり、普通は日常の業務の中で出会ったことや新しく見つけたこと、うれしかったことや悔しかったことなどを、やがて後で「情報発信」しようなどと考えているわけではないので、「そんなものないよ。」となるのです。

ということは、実際は何もないのではなく、発見しようという「考え方」や「姿勢」がないから、ということになります。

 

ということは、ここの段階は能力やテクニックではなく、まず、向き合う姿勢があるかないかということなのです。

 

当然、最初は何がアピールすべき優れたエピソードで、何がつまらない内容のものなのか、などという区別は、自分ではなかなかわかりにくいものなので、試行錯誤が続くと思います。

しかし、ここの段階はそれでいいのです。

 

もし「これは!」と思うお話があったら、それは全て拾っておいてください。

初めは玉石混交でも、やがて読む人のツボにはまるエピソードや、ストーリーの発掘の仕方やコツはわかってくるはずですから。

 

 

つづく