秋はどこへ行った?!?―中間季節感の喪失を憂う―

10月半ばを過ぎたと思ったら急に寒くなった。

先週までは、30度近い日もあって、半袖でも暑いと思っていたのに・・・

 

日本は、地球上でちょうど温帯に位置する島国としては、ほかにないくらい大きな島々で成り立っている国なのだそうである。

もっと小さな島はあるらしいが、日本列島のようにまとまった島国が温帯にあるのは珍しいらしい。

 

ということで、日本には四季がある。

島国だから海洋性気候の中の四季ということになる。

ほかがほとんど大陸性気候の中の温帯であり、その中での四季になるから、日本の気候は珍しいということになるのである。

 

日本の四季の特徴はその繊細さにあるといえよう。

北海道や東北の一部を除いては、冬の寒さが極端に厳しいということもないから、おおむね穏やかな四季の移り変わりということになる。

 

とまあ、確かに昔はそんな気もしていたが、近年はどうだろう?

春夏秋冬とあるはずなのに、中でも春と秋の季節感というのが薄れているような気がするのは私だけではあるまい。

 

今年のように、秋を感じる間もなくいきなり冬っぽくなってしまう。

冬から春も似たような現象で、昨日まで寒かったのが、いきなり汗ばむ夏みたいな陽気に入ってしまうことが多くなっている。

 

秋というのは、それまで着ていた軽いTシャツや半袖のファッションから重いセーターやコートに移る前の、少し身体を暖かく包むような長袖のシャツやカットソーを楽しめる季節だったはずだ。

しかし、近頃では、そんなタイミングがすっかりつかめなくなってしまった。

 

この中間の季節に楽しむファッションというのも結構大事で、なんというか、夏や冬というメリハリのきっちりしたシーズンに向かう前の助走期間としての役割があるのだ。

そもそもこの季節がなければ、身体も暑さ寒さに順応しにくい。

そういう意味では、季節の変わり目に体調を崩す人が多くなるのもわかるような気がする。

 

まあ、急に寒くなった、といってもいきなり冬になったわけではないので、秋らしいファッションを楽しみながら、本格的な寒さに備えたいと思う。

 

 

   こういうのが秋の装いだったんだけどなあ・・・・30年以上昔の写真です。