専門性を掛け合わせて、有効な手立てを考える―社長は世の中の期待に「応える」存在、「答える」だけでは不充分―Ⅲ
まさに、「専門性の応用編」といえるのは、専門性を組み合わせたり、専門性を基軸としたアイディアや発想を発揮していくということです。
つまり応用していくのです。「応える」という字が「応用」という字と重なっているのは、このことを象徴しているといっていいでしょう。
例えば、私の会計人としての仕事でいえば、節税の提案として設備投資が有効だったとします。
その場合、資金繰りをにらみながら、融資と組み合わせることを念頭にして金融機関と顧客を繋いでいく、といった2重3重の仕掛けを考える必要があります。
このように、専門性を掛け合わせて、有効な手立てを考え、それを提案していくことになります。
こういった作業は、「節税」を「検索」しただけでは掴むことはできません。
他にも専門家ならではの発想やアイディアは、「応えよう」との気概を持ってその気になればいくらでも出てくると思います。
ただこれは「その気」にならないと出てくるものではありません。
何故そうなるのでしょうか。
それは、通常我々は「答える」だけの仕事の方が楽だからです。
これから世の中は、より複雑になっていくでしょう。
経営の世界は、最も複雑怪奇です。
中でも、私たちが関与している中企業の世界はより難しいといえるでしょう。
これからは、自らの専門性によって、世の中のニーズにちゃんと「応えていく」といった姿勢がより大切になっていくでしょう。
こういった高いレベルのノウハウを常に自らに付加していくといった気概で臨まなければ、今後のビジネスは覚束ないものになるでしょう。
コツコツ続けるのは難しい・・・
つづく