気軽に業務上の「情報発信(アウトプット)」を行なっている―今、一つの業界で起こっている大きな変化―Ⅱ
構造不況業種といってもいいほどの会計業界にあって、急速に業績を伸ばしている若手会計人の経営する会計事務所。
それはAI、RPA(ロボット)といった最新テクノロジーをどんどん取り入れているからでしょうか。
ここで誤解してはいけないのは、こういった現象が、彼らが最新のテクノロジーを駆使しているから顧客数を伸ばしている、という単純な構造ではない、ということなのです。
私が観察し分析したところでは、ほかにもう一つ大きな要因があります。
鋭い読者の方であればもうお察しのことと思いますが、それは「情報発信(アウトプット)」なのです。
彼らは、クラウドコンピューティングはもちろんのこと、その他の最新のテクノロジーを様々に駆使して基本業務である会計処理や税務の仕事に当たっています。
その一方で、日々日常の「情報発信(アウトプット)」についても怠りなく行なっているのです。
ここにおいても、彼らのやることには隙がない、と言っていいでしょう。
スマホ世代である彼らは、特に構えることもなく、気軽に業務上の「情報発信(アウトプット)」を行なっているようです。
当然、クライアントさんとはそういったネット環境を通じて普段からつながっていますので、情報交換を通じた接触の機会は格段に多くなるわけです。
一方、伸び悩むどころか、売上を落としている老舗事務所の方はどうでしょうか。
これまた、逆に驚くほど「情報発信(アウトプット)」をしていません。
私は以前、業界の役職をしておられる、どちらかといえば大御所の先生たちのHP(ホームページ)を調べてみたことがありました。
そうすると、ほとんど先生がまともなHPを持っていない、ということを発見して、そのことに大きな衝撃を受けたことを覚えています。
もちろん、事務所のHPなどというものは、業界向けに作るわけではありません。(また、作ったところで何の意味もありませんが・・・)
当然、顧客或いは顧客候補を意識して作るべきものです。
こういいうアナログな情報発信もあります。
つづく