中小企業、「働かないおじさん」両者の覚悟と発想の転換が必要―「働かないおじさん」特集に見る日本のビジネス業界事情―Ⅻ(おしまい)

もともと、「テクノロジーによる仕事の代替」という変革が必要だったにもかかわらず、それがかなり遅れていたのが中小企業の置かれている実態であった。

ところが、今回の新型コロナウイルス禍においては、そんなことも言っていられなくなってきたのである。


中小企業が置かれている現在の状況について、このコラムでは次のように述べている。
―私はかねてから、日本人の雇用の大半を占める中小企業のうち127万社が後継者不足から廃業の危機にあると警鐘を鳴らしてきた。

これはすなわち日本人の雇用危機そのものだ。


「コロナショック」による景気の急速な悪化と経済環境の変化によって、中小企業の大廃業が一気に進むことは間違いない。(中略)


中小企業はもともと体力に乏しい。

中小企業の資金繰りに対し、国が十分な手当てをしない限り、中小企業の経営は大きく悪化する。

ただでさえ後継者不足に悩んでいる中小企業が多い中、ここで資金繰りに窮し、見通しが立たないということになれば、廃業を選ぶところが多くなるのは容易に想像できる。―


まあ、このコラムの指摘を受けるまでもなく、中小企業の危機的状況は、税理士である我々が最も身近なところでよくわかっている。

今の日本において、若い後継者が引き継いでいくだけの魅力を持った中小企業は極めて少ないと言わざるを得ない。


その大きな要因の一つとして、現代的なテクノロジーに対応できていないために、中堅以上の企業に比べて生産性がかなり低い、ということがあげられる。

中小企業が日本の雇用を支えてきたことは事実だが、もっと生産性を上げて個々人の所得も増やしていかなければ、そこで働く若い人はいなくなるだろう。


中小企業には、もともと「働かないおじさん」が存在する余地はあまりなかったが、これからは大企業で持て余している「働かないおじさん」を役立てる、ということはできるかも知れない。

それには、中小企業、「働かないおじさん」両者の覚悟と発想の転換が必要である。


私も地方の中小企業経営者のひとりである。

心ならずも「働かないおじさん」のポジションに追いやられて悶々としている人材がいたら、私に連絡いただければ、面談して話を聞いてもいいかもと思っている。


いかがですか?世の中の「働かないおじさん」


*今回参考にしたコラムは、三戸政和『サラリーマン絶滅世界を君たちはどう生きるか?』(プレジデント社)の一部を再編集したものです。

 

          現代的テクノロジーを導入しましょう。

おしまい