人は感情優先で他人の言うことを聞いている―本来ロジカルな動物ではない人間に、社長の「情報発信」はどこまで伝わるか―Ⅱ

担当しているラジオ番組では、できるだけ論理的に・・・ということを心掛けている私。

 

ところが、ときどき聞こえてくる番組への感想やご意見は、どちらかといえばそうやって気を遣っているロジックに対するものよりも、話し方が分かりやすかったとか、声が良かったとか、俳優の誰それの声によく似ていたとか、いったものが大半です。

つまり、およそ私が伝えようとしたロジックに関するものは少なく、反対の感情的な感想のようなものが多いのです。

 

その理由の一つは、地域FMの場合、私が聞き手として期待している経営者のみなさんよりも、主婦などの女性の聴取者が多いということもあります。

ですから、できるだけロジカルに言いたいこと、聞いて欲しいことを伝えようとする私にとって、この反応は正直言っていささか肩すかしを食ったような気分にはなります。

 

とはいえ、何も反応がないよりもはるかにましなことは言うまでもありません。

ですから、それがどういった反応であっても、反応があること自体、素直に喜ぶように心掛けているのです。

 

さて、こういった経験を通じて感じることは、

「人は、普通は論理的というよりも、どちらかといえば感情優先で他人の言うことを聞いているんだな。」

ということです。

もちろんロジカルに捉えようという姿勢が0(ゼロ)とは言いませんが、すっと入ってくるのは感情的な部分からなのだな、ということを経験上感じます。

 

人が何か「情報発信」するときに、その内容に関する骨子は、きちんと論理的に整理されているべき、とは思います。

そうでなければ、そもそもビジネスに関する情報など表現できるはずもありません。

 

しかしながら、それが他者に伝わるときは、まずその人の感情部分に反応しそこから入っていくのだ、ということは、大事なポイントとして、発信側があらかじめ知っておくべきだと思うのです。

 

         生放送で奮闘する私

 

つづく