勝ちに行く! え!? 勝ちにいかないの??―地方に蔓延する負け犬思考―Ⅱ(おしまい)
前年を下回る経営計画に驚愕した私。
それに対して、私から厳しい意見を述べたにもかかわらず・・・・・
「とにかく、来期はこの計画で行きますので・・・」
としか、答えられない先方の事情。
1年後の結果は言うまでもない。
予想した通り決算の数字は、計画をはるかに下回るものだった。
おまけにうちの事務所の関与も打ち切られた。
どうやら私の発する前向きの意見が耳に痛かったらしい。
これには私も考えこまざるを得なかった。
「こんな負け犬根性はどこからくるのだろう?」と。
なんといっても大きいのは、他者依存の経営体質である。
中でも最も頻繁に発せられる責任転換の言葉は「景気が悪い。」である。
同様の単語として「政治が悪い。」というものもある。
政治や景気の動向に翻弄されるとすれば、グローバル経済のようなマクロ経済に直結した大企業の話であろう。
我々中小零細企業の業績に、政策や世の中の景気がそんなにすぐ影響などするものか!
それが良いときでも悪いときでも、景気の影響などに左右されにくいのが我々のポジションではないのか。
業績を良くするのも悪くするのも、自らの努力次第、がんばり次第なのだ。
こんな他者依存の根性では、立ち治るきっかけさえ掴めないだろう。
必要なのは、月並みなようだが、知恵と勇気と行動力である。それを最初から放棄してしまっていたのでは経営の体をなしていない。
「勝ちに行く」のは、経営者の使命であり、最も基本的は行動規範だ。
経営者の奮起を願いたい。
おしまい