「パリ国際会議」に出席して―久しぶりのヨーロッパ短期滞在見聞録―20
この旅行で買った唯一のもの。
それは童話「ヘンゼルとグレーテル」を絵のモチーフにしたマグカップでした。
カップの内側に「ヘンゼルとグレーテル」とあります。
旅行中、どこで何を見ても
「特に欲しいものはないなあ・・・」
と思っていたのですが、(中には買い物をしまくっていたご夫婦もいらっしゃいましたが・・・)バイブリーの村に1件だけあった売店で見たこのマグカップだけは
「おっ、なんかセンス良くて、可愛いじゃん!」
と思ったのです。
とはいえ、
「ま、買うほどのこともないか・・」
と一度はスルーしたのですが、
「しかし、このままじゃカミさんになんのお土産もないかも・・」
と思い直して、その小さな売店に引き返したのです。
売店にいた髭もじゃのオッサンが、手荒くガシャガシャッと包んでくれたそのマグカップを、今回の旅のお土産に持って帰ったのでした。
バイブリーをあとにすると、今度はボートンオンウォーターに向かいました。
ボートンオンウォーターはバイブリーと同じく水の豊かな美しい村です。
イギリスにはこんな箱庭のような美しい村があちこちに残っているのかな、と思いました。
いずれの村もきれいに整備されているので、行政などによる手がきちんと入っていることが察せられます。
ガイドによれば、バイブリー村の古い家屋などは、週単位でリゾートハウスとして貸し出し、ちゃんとお金が落ちるような仕組みが出来上がっているようでした。
日本場合、京都などは一つのテーマパークのようにお金がきちんと落ちて、整備も行き届くよう形ができているようですが、ほかの地方の観光地などはそのようにシステマティックにはなっていないのではないでしょうか。
古いものを残し、それを観光資源化して、ちゃんとお金が回るような仕組みに仕上げるというのは、日本もヨーロッパを見習うべきではないか、とフランスでもイギリスでも思わされたのでした。
つづく