本当の「強み」は、変化を続けられる柔軟性としたたかさ―弱点、盲点、起点の3点分立で経営を考える―Ⅳ(おしまい)
成功体験の大きかった経営者の多くが、思い込んでいる自社の「強み」という「盲点」
一企業の「強み」など、時代の流れがたちまち「弱み」に変えてしまいます。
昨日まで「これこそうちの強みだ!」と思い込んでいたものが、たちまち根本的にひっくり返ってしまうのが現代という時代なのです。
それくらい今の時代の流れは、強烈で抗いがたいものだ、ということを経営者はもっと自覚すべきです。
特に現代は、その流れの速さと変化の早さがリンクしているので厄介なのです。
こんな時代に、企業が発揮できる本当の「強み」というものは、時代の変遷にかかわらず、常に「強み」の形を変化させ続けられる柔軟性としたたかさかも知れません。
現代をタフに生きていかなければならない企業は、その「したたかさ」そのものを「強み」としていくべきでしょう。
さて、「弱点」=「盲点」ということを自覚し、この克服に着手し始めたときが企業変革の「起点」となります。
どこかでこの「起点」を持たなければ、企業の変革はあり得ません。
「弱点」=「盲点」の自覚とその克服への着手が「起点」となったときに、企業の革新が始まります。
「弱点」、「盲点」と説明してきて、3つ目の「点」が「起点」なのです。
これを私は、国の最高規範である「三権分立」をもじって、「企業革新の3点分立」と呼ぶことで、改革の規範にしようと思います。
一見、言葉遊びのように聞こえるかも知れませんが、私は割と真剣です。
いかがでしょう。
「弱点」、「盲点」、「起点」この3点を意識して、もう一度経営に向き合ってみては。
おしまい