本当はやばいのかも知れない・・・―弱点、盲点、起点の3点分立で経営を考える―Ⅱ

「本業の根幹の部分には、俺は自信がある。」

と、言ってはばからない或る飲食店の社長さん。

 

ここで問題なのは

「本業の食い物商売については人の意見を聞く必要はない。」

といっている点です。

実は、この企業の場合、飲食店としての根本であるそこが一番問題となっているのです。

 

長年変わり映えのしないメニュー、コスパの悪さ、見た目のセンスのなさ、味も相当前からすでに飽きられています。

この点の深刻さに気づいていないのはトップだけなのです。

それを進言する部下もいません。

 

また、自分は営業に強い、と思っている社長もいます。

地縁血縁関係の強い地方において人間関係を巧みに利用するノウハウが自慢の手法で、かつてこれで大きな成功を勝ち得てきました。

 

しかしながら、過疎化高齢化の波で、地縁血縁の人間関係が成立しにくくなり、若者のそんな意識も希薄です。

こんな風に、経営環境が大きく変わった今でも、この社長は、それ(地縁血縁関係)こそが最大の強みと信じて疑いません。

 

後継者はいるのですが、営業手法が格段に難しくなった現在、地縁血縁関係利用に代わる決定的な提案がまだできていません。

後継者が進めようとしているPCやスマホを駆使した営業手法にも、先代社長はいまだに懐疑的です。

 

これなどはまさに、「自覚」していない「弱点」といえましょう。

 

上記、2つの事例、もし本当に経営トップがそう思い込んでいるのだとしたらこれは大きな問題です。

おそらく、かなり大胆な改革が必要となるのではないでしょうか。

 

また「弱点」というのは、本当に気が付いていない、ということもあるのでしょうが、潜在的に「気づきたくない」という心理もあると考えられます。

無意識のうちに心に覆いをかけてしまうのです。

 

「これこそうちの長所である。ストロングポイントの最たるものだ!」

と虚勢を張る、そのどこか裏側に

「本当は違うかも知れない。ヤバいのかも知れない・・」

という心理が潜んでいる可能性があるのです。

 

 

 

つづく