質問は一つの主張を込めたオピニオン―「情報発信」の「即時性」について考える―Ⅳ(おしまい)

私の場合、講演を聞いているときから様々な疑問が湧いてくるので、質問せずにはいられないのです。

但し、それが自分本位のつまらないどうでもいいような質問にならないよう気をつけています。

 

聞き方としては、自分の経験からくる見解などと合わせて、何故この質問をしたのか、相手にもよく理解できるよう言葉をまとめます。

つまり、質問の形をとりながら、それはそれで私から発せられる一つの主張を込めたオピニオンでもあるわけです。

 

これは、考えてみれば、ある意味立派な「情報発信」ではないでしょうか。

しかも、その場でタイムリーに行なう行為ですので、極めて「即時性」が高いと言えます。

 

いかがでしょう。

「質問」というものが、自分にとって極めて「即時性」の高い「情報発信」と捉えたならば、機会があればそれを積極的に行なうべきですし、そのチャンスを逃すのはもったいないことです。

 

また、先述のように、日本人には積極的に質問をする人があまり多くないので、質問をした人のことは、それを受けた側(講師など)が必ず印象的に覚えています。

そうなれば、後で名刺交換などのとき、他の参加者とは異なる少し踏み込んだ会話なども可能になります。

 

さて、これまで述べてきましたように、知的好奇心を満たそうとする行為は、色々な意味で副産物を生み出します。

「質問」を、一種の「情報発信」と捉えて、これからの研修やセミナーなどに臨んでみて下さい。

これまで以上に様々な成果が生まれるに違いありません。

 

 

おしまい