広告宣伝、広報、自慢話とは一線を画す経営者の「情報発信」―それは未来に繫がっているか?情報発信は過去の報告ではない―Ⅲ(おしまい)
経営者が心掛けるべき過去から現在に承継され、やがて未来へと繫がるストーリーの発見とその「情報発信」のサンプル事例、2例目は・・・・
例えば、新商品なり新規事業なりについて発信しようとするとき、それを何故今開発しようとしたのかその背景、これまでの会社の歴史の中ではどういうポジションになるのか、その将来性はどうなのか、といった切り口は、不可欠なのではないでしょうか。
経営者は、こういった一連の流れを俯瞰的に見ることのできるポジションにいるのです。
これが、現場のいち開発責任者といった立場ではそうはいかないでしょう。
つまり、会社が行なう様々な新しい取り組みに対して、経営者は常に時系列的かつ大局的に見ることのできる位置にいるのです。
「情報発信」の際もこのポジションを逸脱しないよう心掛けるべきです。
こうやって書いてきますと、経営者のやるべき「情報発信」の輪郭がかなりはっきりと見えてくるのではないでしょうか。
それは単なる報告やデータの提示ではありません。
広告宣伝、広報といったものとも違います。
ましてや自慢話などとは完全に一線を画すものです。
とはいえ、いつもいつも重たいストーリーという形で発信するのも、しんどい話です。
ときには、ちょっとしたエピソードのストーリー仕立てといった小さなお話であっても全くかまいません。
ただ、それは常に何かしらの形で「未来へと繫がったもの」であるべきです。
またそうでなければ、「社長の情報発信」は魅力がないのです。
おしまい