先代と後継者、手を携えて「情報発信」に取り組む―社長の悩み「後継者問題」にも効果を発揮する「情報発信」―Ⅲ
親と子が膠着したような関係の中で、旧モデルとも新モデルともつかない、中途半端な状況が続くことになり、やがて後継者のモチベーションが徐々に下がり始め、これといった解決策も見つからないまま、親子ともども廃業を検討し始める、という不幸な状況。
いったいどうすればいいのでしょうか・・・
さてここで、かなり唐突に聞こえるかも知れませんが、こういった状況を打破するためにも、経営者の「情報発信」というものを有効活用してみたらどうか、と提案したいのです。
先代と後継者、両者で手を携えて「情報発信」に取り組んでみたらどうでしょうか。
発信する内容は、これまでこのブログでも書いてきた、自社に関する様々な情報全てです。
この、情報をコンテンツ化するプロセスと、コンテンツとして整理されたものを発信する際に、先代と後継者の連携が必要になります。
つまり、「情報発信」を親子の共同作業で臨んではどうか、ということなのです。
理由は簡単です。
コンテンツの中身については、多くの経験を踏まえた親世代の方が多くのカードを持っています。
それに対して、SNSなど現代的な媒体を駆使した情報の発信については後継者世代が得意だからです。
とはいえ、別にそんな風に役割を無理やり分ける必要もありません。
できるのであればどっちがどっちをやっても一向にかまわないのです。
通常、キャリアの長い親世代の方が、それまで積み重ねてきた会社の様々なエピソードを含め、多くのコンテンツ化への材料を持っていることでしょう。
ただこれまで、それを有益な情報として外に向かって発信可能な状態に整理しよう、などと考えたことはないと思います。
後継者は、それを発信可能なコンテンツとしてまとめる役割を引き受けるのです。
そのために、先代からあれこれと自社の歴史やエピソードなど引き出してみてはどうだろう、と提案したいのです。
つづく