羨ましがられる税理士のポジション―「税理士だから・・・」で行くのか「税理士でも・・・」で行くのか ―Ⅰ
「税理士の仕事」についてはいつも様々な議論が成されます。
その中で、外部の関係者からよく言われるのは
「税理士さんというのは、企業経営者と継続的に接点を持てる特異なポジションの職業です。
だからその立場を活かしていろいろな提案をしたり、新しいビジネスチャンスをものにしたらどうですか?」
といったことです。
特に保険会社とは、経営者の大型保証であったり節税対策であったりと、昔から関係が深いといっていいでしょう。
ただ、もちろんこういったことを全くなさらない税理士さんが多くいることも事実です。
それでも近年では、投資、節税の両面から証券会社や不動産投資の会社、M&Aの専門会社などからのアプローチも頻繁になってきています。
珍しいところでは、スポーツチームのスポンサー契約の仲介を頼まれることもあります。
尤もこれについては、私があまり熱心ではなかった(まだあまりよくわからなかった・・)ので、私自身がスポンサーにされてしまいましたが・・・・(それは別にいいんですけど・・・)
外部関係者にとって税理士とは、企業経営者と直接の接点を持っていること、企業の数字を掴んでいること、などの理由で極めて魅力的なポジションに見えるのでしょう。
さらに月次で定期的に訪問している、というビジネスモデルもかなり羨ましがられています。
それでは、当の税理士の方はどうでしょうか。
正直言って、そういったアプローチに対して極めて熱心という人は少数派なのでなないでしょうか。
というのは、税務というのは課題が多く、それだけで多忙を極め、他のことにまで手を出す余裕がない、というのが実情だと思います。
何といっても、そこ(税務)で食えている、というのがほかの分野にまでなかなか手を出さない、出そうとしない、最も大きな要因なのではないでしょうか。
つづく