コンサルタントはこう言った!―インプットとアウトプットは一対でなければ意味がない―Ⅰ

 

以前、お客さんにこんなことを言われたことがあります。

あれは確か、自動車修理業の社長でした。

「先生、知ってるかね。

我々の業界は全国でウン十万社、それに対する顧客の数は推定ウン百万人、この客の数が年を追うごとにどんどん減っている。

我々の業界が厳しいのは当たり前だ。

これからもっと厳しくなる。

それが現実なんだ。」

 

これに対して私は

「そうですか。

で、それはどこでお聞きになったんですか?」

と聞き返します。

 

そうすると社長は

「先日、我々の業界で招待したコンサルタントの先生がそう言っていた。」

と言います。

 

「そうですか。

それで、その先生は、これからどうすればいい、とおっしゃっていたのですか?」

すると、途端に社長が口ごもります。

 

「とにかく、昔みたいに待っていればお客さんがどんどん来た時代とは違うのだから、気を引き締めて頑張るしかないんだ、と言っていた。」

私は

 

「は? それだけですか? 

具体的にどうすればいい、とはおっしゃらなかったんですか?」

 

「と、とにかく昔みたいにはいかないんだ。

大変な時代なんだ。と言っていたな。」

 

このやり取りをお聞きになっていて皆さんどう感じるでしょう。

「呆れたコンサルタントだ!」

と思うでしょうか。

まあ、思いますよね。

私も当然そう思いますが、こんな話は地方では結構多いのです。

 

 

 

つづく