余計なことをしないで済んできた?―なぜ「損得」で判断するのか― Ⅲ(おしまい)

「税理士さんて、どちらかといえば、あまり社会性のない方が多いですよね。」

これは、私の事務所に出入りしている或る業者から、やっと聞き出した本音です。

彼らも滅多なことではここまで言わないだろう、と思います。

 

私のキャラクターに油断してここまで言ったのでしょう。

私は、どんなことを言われても平気ですので全然かまわないのですが・・・

いや、むしろいつも彼らの本音を聞きたいと思っています。

 

しかし、普通のビジネス感覚を持っている、彼らの話をよーく聞いていると、これが世間の一般的な感想ではなかろうか、と思うことが多いのです。

そういった感想の矛先の典型的な一例が今回の話です。

 

「資格業」という保証と、月次顧問料、決算申告手数料というビジネスモデルの中で、ある意味悠々とあぐらをかいていられたのが、これまでの税理士の世界かも知れません。

社会的貢献を含めてあまり余計なことをしないで済んできたのが、これまでの我々だったのです。

 

しかしながら、世の中は大きく変わりつつあります。

いや、すでに大きく変わりました。

 

こういう姿勢を改めなければ、税理士は次第に社会からスポイルされていくだろう、と私は思っています。

がしかし、業界の保守性や今の税理士一般の姿勢を見ていると、こういった意識を大きく変えていくことは難しいかも知れない、と半ばあきらめてもいます。

 

子供たちに教えるのは、なかなか楽しいひとときでもあります。

私は私なりに租税教育には協力していこうと思っています。

 

 

おしまい