経営者に考えてもらわないことには始まらないー会計とマーケティングの関連について考えるーⅢ
さて、会計事務所にはクライアントである中小企業のサポーターとしての役割が重要、と書いてきました。
中でも経営判断に直結する会計面での支援は、我々の使命として大切な役割でもあるのです。
ただ、その点を自らの使命として明確に位置付けている会計人はそう多くはありません。
いまだに申告業務を滞りなく片付ければそれでよし、としている税理士が多いことも確かです。
そういったこちら側の事情はともかくとして、中小企業の経営支援はどのように行なわれるべきでしょうか。
我々の基本スタンスは「経営者に考えてもらう。」というものです。
まあ当たり前といえば当たり前のことなのですが、まずは経営者自らに考えてもらわないことには何も始まらないからです。
手法としては、経営者の構想なり考えていることを経営計画に落とし込みます。
その際、経営計画のフォームは「未来の財務諸表」という形で表します。
「財務諸表」が企業業績を表す最も完成された形だからです。
フォームとしての経営計画書を作成するについては、我々はプロですのでそれほど難しい話ではありません。
その経営計画が、革新的かつ実現可能なものであるためには、経営者の構想、戦略といった内容が伴っていなければならないことになります。
我々は、経営者がボンヤリと抱いていた潜在的な発想やアイディアを顕在化させ、実行可能な具体的なものにまで昇華させるために、ディスカッションを繰り返します。
普段やったことのない慣れない作業に、経営者がグッタリすることもありますが、我々も相当なエネルギーを費やすのです。
このようにして、現代の難しい経営環境を乗り切らなければならない経営者のサポートを行なっていくのです。
この分野は今後我々のルーティーン 的な業務に位置付けられてくると考えています。
つづく