PDCAは、製造や品質管理の現場のマネジメント手法?―「トライアル&エラーの勧め」再び―Ⅴ
かつて日本経済は何故あれほど好調が長く続いたのか。
ただ、その結果何故「決められない」国になってしまったのか・・・
その点について、この記事の筆者は次のように分析しています。
―どうやら、日本企業は「決められない病」にかかっている、と世界からはみなされているようだ。
その原因は何か。筆者の独断と偏見も入るが、「PDCAサイクル」へのこだわり過ぎにあるように思えてならない。
よく知られている通り、PDCAとは、P(プラン=計画)、D(ドゥ=実行)、C(チェック=確認)、A(アクション=再実行)のことだ。
Aの後にS(スタンダイゼーション=標準化)が来る。P→D→C→A→Sのサイクルを繰り返すことで、標準作業の水準を高められる。
日本のビジネス書でもこのPDCAに関する書籍が多く出版されており、ビジネスマンの教科書的な位置づけのものもある。
PDCAは、製造や品質管理の現場のマネジメント手法としては重要だ。
「解」が分かっている仕事を着実にこなして、仕事のレベルを高めていくという意味においてだ。
追いつき追い越せの時代に、高品質な製品を効率的に大量生産する時代には有効な経営テクニックだったということだろう。―
「経営計画」を売り物にしている私の事務所でも、「PDCAサイクル」についてはお話しますし、お勧めもします。
確かに一つの教科書的な扱いになっているかも知れません。
私も自分の事務所について
「もっとこれ(PDCA)をしっかり回していかなきゃいかんなあ・・・」
と思っていました。
ただ一方で、どうもこの手法に完全に馴染め切れない自分がいたことも確かです。
その違和感は、ここに書かれているような理由から来ていたのかも知れません。
「製造や品質管理の現場のマネジメント手法としては重要」とすれば、サービス業である私の事務所では、意識としてややズレが出てきても不思議ではないことになります。
つづく