マトリクスでものを考える―多軸設定で頭の中を整理してみる― Ⅴ(おしまい)
次に、横軸に「内向き外向き」という「方向性」のベクトルを入れたのは、ここを明確にしてよりメリハリをつける必要性を感じたからです。
この方向性についてはどういったものがあるのでしょうか。
まず、「内向き」というのは、事務所の中の仕事を指します。
日々の数字の整理や業務管理、データの整理などです。
ここに近年、経営計画や新規事業の検討などが加わってきました。
この中で「過去」の整理に属する部分、数字の管理やデータの整理については、できるだけ「効率化」することが求められています。
というのは、これからどういったジャンルのどういった仕事を取り込んでいくべきか、といった未来志向の分野について、事務所内で十分検討していかなければならないために、そちらに時間とエネルギーを割いていく必要があるからです。
「外向き」というのは言うまでもなく、お客さんとの接点の部分を指し、事務所では、いわゆる「稼いでいる」部署でもあります。
事務所は小さな組織に過ぎませんので、その力量をできるだけここに注ぎ込む必要があります。
しかも、これからはできるだけ未来志向の仕事に傾斜していくべきなのは言うまでもありません。
そうしなければ、我々の未来はないからです。
これは他の事業についても同様だと思います。
こうやってマトリクスで整理しますと、「我々のやるべきこと」がはっきりと見えてきます。
何に注力し何を効率化すべきか、といった具体的な打ち手が明確になるのです。
これからもこの手法、高度活用していく必要がありそうです。
おしまい