生き残った企業に共通する「条件」―衰退を免れた企業に共通して見えてくること―Ⅰ
会計事務所やコンサルティングの仕事を通じて、長年地方の街をウォッチングしていますが、その衰退ぶりは目を覆うばかりです。
シャッター通りと言われる商店街、空き地の目立つ中心部、人気のない表通り、いずれを見ていても、もはや商業集積としての体を成していません。
そうなった原因については様々言われていますが、今回は逆の視点からこの問題を考えてみたいと思います。
数十件、或いは数百件あった商店街の中から奇跡的に生き残り、中には昔より事業を発展させている企業もあります。(ほとんどの場合こういった商店は法人成していますので、「企業」と呼ぶことにします。)
この、何十分の一の確率で生き残った企業に共通する「条件」は何だろうか、と分析してみました。
もちろんその「条件」はそれほどシンプルなものではなく、実に様々な要素が絡み合っており簡単に解明できるものではありません。
しかしながら、いくつかの共通点を指摘することができます。
それは、大きく言えば次の3点です。
・時代に合わせて提供する商材(あるいはサービス)を変えてきている。
・自らの商圏(マーケティングエリア)を広げている。
・上記に合わせて情報発信を怠りなく行なっている。
言うまでもなく、企業が成長発展するための条件は他にもいろいろあり、それらが複雑に絡み合ってのことなのですが、基本的なところで指摘されるのは上記の3点なのです。
「なんだ!どれも当たり前のことじゃないか。」
と思われることでしょう。
そうなのです。
たったこれだけの当たり前のことができなかったのが、地方の商業衰退の原因なのです。
つづく