「お金」は優先順位のトップではない!?!―「ゲーテ」創刊12周年記念イベントに出席して・・―Ⅺ
この第2部も最後に質問タイムがありました。
私も聞きたいことはいろいろあったのですが、他にも何人かの手が上がったので、ここでは私は遠慮しました。
その中で
「ベンチャーにチャレンジするというのは、やはり、お金が目的、と言えますか?」
といった質問が出ました。
それに対して
「もちろんお金は大事ですが、それを第1の目的とはしません。
お金を優先順位の第1位にすると、どうしてもチャレンジ精神のパワーが弱くなります。
お金が目的だと、今まで見てきた中では、途中で守りに入ったり、突き抜ける前の中途半端な状態で会社を売っちゃったり、みたいな感じになっちゃった人が多いです。
世の中を革新するくらいのベンチャーの場合は、お金を優先順位のトップには持ってきません。
とはいっても、そこまで行けばお金は自然についてくると思いますけどね。」
との答えでした。
彼らの話は、どれを聞いていても非常に面白かったのですが、中でも印象的だったのは、現代のビジネスを巡る世相について
「何もしないことは大きなリスクである。」
という考え方でした。
むしろ、
「若いうちの1年は大事なのでリスクなんて考えていられない。
リスクを取る経験は若いうちにとっとと済ませた方がいい。」
というくらいに考えているのです。
また、早めに起業を経験する意味として、
「そうやって、ベンチャーにチャレンジしていれば、たとえ失敗したとしても、そのときの人脈などを通じて次のベンチャーに繫がりやすい。
何もしなければずっと0のままである。」
と、考えていました。
つまり、ベンチャーはベンチャーに繫がる、といった、極めてポジティブな考え方を持っているのです。
つづく