前例主義を超えて経営者が挑戦すべきもの―前例がないからやる・・は勲章!―Ⅳ(おしまい)
単なる広告宣伝や広報、或いは「社史」といったものとは一線を画す、企業が持っているであろう様々なストーリー・・・
こういった
「それぞれの企業にあるストーリーを抽出して、経営トップがSNSやメディアを使って継続的に発信していく・・・」
などという手法は、およそひと昔前であれば誰も考えもしなかったことでしょう。
今でも
「そんなのは松下幸之助とか稲森和夫とかの傑出した経営者の世界の話であって、自分には全く関係ない。」
といった声が聞こえてきそうです。
しかし、あの領域まで行った経営者ともなれば、単にストーリーを語る、ということは行ないません。
彼らから語られるのは、経営全般に通じるような高邁で幅広い考え方や行動指針といったものです。
我々が目指すのは、そういったレベルの世界とは異なることは言うまでもありません。
私がお勧めするストーリーというのは、そういった世界とは全く別の次元の話です。
ある程度、企業経営の歳月を重ねてきた経営者であれば、誰もが持っているような自身の物語です。
とはいえ、そういった切り口で自分を振り返ってみることなど、大抵の経営者は考えたこともないのではないでしょうか。
そんなものを抽出し発信していくなどというのは、冒頭のまさに「前例のないこと」になるでしょう。
前例のないことへのチャレンジということでいえば、それほど大袈裟には見えないであろうこの試みは、見た目の印象よりははるかにその効果は大きいのです。
経営者が、前例主義を超えて、組織活性化の先鞭を切る上でも、是非実践していただきたい一つの挑戦なのです。
おしまい