新たな挑戦の形「経営者が行なう継続的な情報発信」―前例がないからやる・・は勲章!―Ⅲ

中小企業の方が、新しいことを受け入れようとしないという点では、大企業よりももっと硬直化しているように見える・・・何故でしょうか?

 それは、個々の企業の挑戦力のようなものが弱くなっているということもありますが、その企業が所属している業界そのものが古い体質から抜け出せないでいることが根源にあるのです。

 

業界別の事情をいえば、それぞれの業界が持つ独自の問題点、改善点があるでしょう。

これは、その業界内で検討し、新たな切り口に挑戦することで解決を図っていくべきものだと思います。

そんな中私は、業界の壁を超えた新たな挑戦の形というものがあるのではないかと考えています。

 

その一つが、私がお勧めしている「経営者自らが行なう継続的な情報発信」です。

これは、どんな業界に所属していようが関係なく、共通して経営者にチャレンジしていただきたい新しい販売促進の一つの方法論なのです。

 

ここで発信すべき情報というのは、個々の企業の商品案内でもなければその会社の歴史を紹介する「社史」といったものでもありません。

商品案内ではもろに広告宣伝になってしまいますし、「社史」は主に内部関係者に向けたものであり、第3者がそれほど興味を持って注目するとは思えません。

 

「経営者の情報発信」のもとになるのは、あくまでもその会社の持つストーリーです。

その会社が育んできた専門性やこだわり、それにまつわる様々なエピソードといったものです。

 

これは一見、「社史」と似ているように見えます。

しかし、事実を時系列に正確に列挙するといったものではないので、「社史」とは明らかに異なるのです。

「社史」というのは、いわば「年表」を文章化したものなので、逆にあまり思い入れなどを反映させると焦点がぼけてしまいます。

 

 

つづく