社会的貢献をしていればいいじゃないか―外部環境が企業の停滞を許さない―Ⅰ
先日、主に会計人を中心に、周辺の企業関係者などを集めた大きな会合がありました。
その会合でのことです。
プログラムとしては、基調講演を始め、様々な分科会などいろいろなコーナーが準備されておりました。
中でも4人のコンサルタントによるパネルディスカッションは、その会の目玉となる催しでした。
パネルディスカッションの中で、一人のコンサルタントから次のような発言があったのです。
「例えば、年商、3千万から5千万円くらいの企業で、事業は安定していて利益もそこそこ出している、こんな会社あったとします。
社長は新しいことにチャレンジする意欲とかはそんなにないものの、顧客その他に対しても一定の社会的貢献はしている。
こんな企業に対して、我々が外から
『企業は常に成長発展しなければならない、もっといろんなことに挑戦しなさい。』
と、煽り続けることがいいことなのか。
それはそれで充分社会的使命は果たしているのだから、あえてそんなに煽る必要もないのではないか・・」
といった発言が成されたのです。
この考えには、私も基本的には賛成です。
人にはその人なりの生き方があって、それを誰にも侵されたくはありません。
私も、個人的には、全くそういった生き方を支持するものですし、個々の人格は自由でしかるべき、と思っています。
しかしながら、企業経営者という立場になれば少し違った見解がまた出てくるのです。
つづく