「働き方改革」というけれど・・・―「和」とパフォーマンス―Ⅳ

さて、そういった職場の雰囲気づくりと、個々の生産性を向上させていく、というのは、厳密にはまた別の話である。

個人個人の力量アップによる「生産性の向上」は何としてでも実現しなければならない。

 

私は、その具体的な方法論は、やはり何といっても更なるコンピュータの高度利用だろう、と思っている。

コンピュータに関する議論では、AI(人工知能)に多くの人間の仕事が取って代わられる、といった脅威論ばかりが先行しているが、便利なものは使い倒せばいいじゃないか、というのが私の考えだ。

 

コンピュータを使い倒す前提として、ビジネスにおける人間の立ち位置をはっきりさせなければならない。

今や多くの仕事が、専門領域一般領域との境界線に存在する、と言っても過言ではないだろう。

 

例えば私の専門領域である税務会計は、それ一辺倒だけでは今やあまり価値がなくなってきている。

有資格者は全国で7万人を超え、税務申告だけであれば、その全員ができるはずである。

ところが、税務顧問の対象となる企業数(そのほとんどが中小企業であるが・・)は、近年恐ろしい勢いでその数を減らしており、このままでは税理士は過当競争になりかねない状況なのだ。

 

現在残っている企業も昔に比べて難しい経営、舵取りを迫られており、課せられた課題は複雑である。

その難しい舵取りを必要とする経営をサポートしていくには、一つの専門性ではカバーしきれない

税務会計を得意とする税理士の場合、その専門性と他の専門性、他の法律制度などとの組み合わせ、コラボによって世の中のニーズにあったビジネスが成立するのだ。

 

経営計画の策定には、高度な会計の専門性と情報処理のスキルが必要である。

法的支援体制や補助金の適切な利用には、各省庁からの最速情報が欲しいところであるが、これにはそれぞれの専門家がいる。

彼らとコラボしていくことは必須条件なのだ。

 

 

つづく