イクメンからイクボスへ―世の中の価値観は変わる―Ⅲ
しかし、実際に「モーレツに自分を追い込むような働き方」を組織全体で「是」としたならば、今は完全にアウトでしょう。
そういう社員がいたときは、個別に何らかの形で応援する、といったやり方でなければ社会的には認められないようなのです。
短時間労働で生産性を上げ、尚且つ各社員がプライベートでも自分らしい充実した生活を送れるようにバックアップする、そんな組織を作り上げる・・・
いやはや何とも難しい課題が突きつけられた現代の「イクボス」は大変なポジションと仕事を背負わされている、と言っていいでしょう。
私の事務所のように20人かそこらの小さな組織では、当然、実質的なボスは私一人ということになりますので、上記のような課題はほとんど自分にかかってくることになります。
私が前向きに取り組むか否かで、組織の有り様が大きく変わってきますのでその責任は重大です。
だからと言って、この課題をやりたくないとか面倒くさいとかいう気持ちはさらさらありません。
以前であれば、「やりたくない」というより、「そんなのやる必要があるのか!」と思っていた私ですが、今はそんな考えではありません。
さて、現在「働き方改革」という言葉でひとくくりにされていますが、その中身を検討していくと、いろいろな要素が絡み合っているために、それを解明していく作業は一筋縄ではいきません。
私と社員双方の意識改革、就業規則など社内制度の整備、ITを自在に活用できるシステム環境の充実、そのシステムを駆使するためのスキルアップ教育・・・・取り組まなければならない課題は山積みです。
つづく