机の上のアリエネッティ―座敷童か妖精か?はたまたアリエッティ(小人)なのか?―Ⅳ(おしまい)
しかし私にとって、これはもう少し突っ込んで追求したい「事件」であった。
そのとき、頭に浮かんだのが、座敷童(ざしきわらし)或いは妖精といったちょっとした空想(ファンタジー)の世界である。
目に見えない不思議な力が働いたのではないか、という疑問だ。
そう言えば、眼鏡を散々捜したあと、何で見つからないんだろうと、頭をひねりながら風呂に入っていたら、すりガラスの向こうで一瞬誰かが通り過ぎたような気配がした。
ん?カミさんかな、と思ったがそうではなかったようだ。
何かがいるのか?うちには!!
こういったことに対して、気味が悪い、という感覚は全くなかった。
それでも、机の上を見ながら
「でも、さっきは絶対なかったよなー。あんなに何回も見たんだもんなー。」
と自問自答を繰り返す。
まあこれは、老人性○○とかいう、何か私にとってヤバい状況なのか!?とも思いたくない。
座敷童、妖精という言葉に続いて「借りぐらしのアリエッティ」という、最近見たジブリアニメを思い出した。
人間の家に密かに住む小人の話だ。
「うちのアリエッティめ、こんな悪戯しやがって・・・アリエネッテ・・全く・・」
心の中でつぶやく。
あまりに不思議だったので、あらぬ方向へ想像が膨らんだ。
まあもちろん、そこにあったのに気が付かなかっただけのことだろうけど、それじゃああまりに救いがないので、アリエッティまで引っ張り出して、なんとか自分を取り繕おうとした他愛もない話でした。
おしまい