経営者が伝えなければ伝わらないこちらの世界―「興味」を持たせよう―Ⅳ
一方、経営者側にとって「専門性」と「経営」は、きっちり分けて捉えられるものではありません。
日常的に不可分に両方に向き合っています。
ですから、なにかと苦労している自分の事業について話す機会があれば、その両方を伝えようとします。
ところが先述のように素人である一般人にとっては、「専門性」も「経営」も特殊な領域です。
そのどちらも縁のない(知らない)世界なので、余計わかりにくくなるのです。
私のケースでも、女性パーソナリティーが「は?」という顔をしたり、あまりよくわかっていないな、と感じたりすることがありました。
それは、その「専門性」がわかりにくかったり「経営者の立場」がよくわからなかったりしたときだったんだな、と、冷静に振り返ってみればそんな風に思い当たるのです。
ですから、こちらが情報発信するとき分かり易さのバロメーターとして、例えばラジオの場合、頭脳は明晰と言ってもこちらの専門性と経営については全く素人である女性パーソナリティーにもわかるレベルで話をする、ということがだいじなんだな、と言えるのです。
そしてこれは、私が日常的にも気をつけているところでもあります。
ただ、ここで大切なのは、先述した「知らない」ということと、「興味がない」ということとは同じではない、という事実です。
この区別をつけなければ、せっかくの情報発信の大切なチャンスを活かせない、ということになってしまい、もったいない話になります。
つづく