労働力としての女性の評価―戦力としての女性活用について考える―Ⅱ
ではなぜ、日本の生産性が低いのでしょうか。
アトキンソン社長は、銀行窓口に座っている女性行員を例に挙げ、なぜ日本企業の生産性が低いのかを指摘しています。
― いまや、銀行窓口を通して行われている顧客対応業務の大半は、コンビニエンスストアに設置されているATM(現金自動預け払い機)でも可能になった。
なのに、今も大勢の女性行員を窓口に張り付けている。
本来なら、彼女たちの優秀な能力を他に活かせるよう、人員を再配置しなければならない。
1979年、米国における男性収入に占める女性収入は69%だったが、昨年にかけて83%まで上昇した。
一方、日本の場合、1979年の比率が55%だったのが、昨年は56%で、ほとんど変わっていない。
つまり、女性の労働力が正当に評価されていない証拠だ。―
私は、これを読んで、
「なるほど!外国人のアトキンソン社長は、銀行の窓口の様子を見てそんな風に感じるんだ。」
と納得しました。
ただこれは外国人ならではの視点で、言われてみないと日本人にはピンとこない風景なのかも知れません。
個人的なことを言えば、窓口ではむくつけき男性にお相手されるよりは、女性の方が当たりがソフトでいいじゃないか、と思わないでもないのですが・・・
とはいっても、国際競争といったシビアな視点からはそうも言っていられないのでしょう。
つづく