言ってることとやってることが違うでしょ

 

地元のいろいろな業界や団体の総会などに出席すると、必ず冒頭に会長さんの挨拶という奴がある。

そうすると、判で押したように大袈裟な話から始まるのだ。

「世界経済は混迷を極め・・・・EUは離脱問題で混乱し・・・今やテロの脅威は・・・アベノミクスの効果も薄く・・・云々、云々・・」

と続くことが多い。

 

そのたびに私は思う。

『世界経済やEU離脱はアンタの会社とは関係ないだろう。テロやアベノミクスには私も関心がない訳ではないが、このあたり(田舎)じゃあんまり関係ないと思うけどなあ・・・・』

と。

 

ああいう挨拶では、一応なにか格好をつけなければならないのだろうか。

それよりはもっと身近な話題から初めてはどうだ、といつも思うのである。

 

それはともかくとして、それではそういったやたらと大きな話題を持ち出す人たちが、本当にそこに目を向けているかといえば案外そうでもない。

むしろ逆である。

昔からの商材で、従来の地縁血縁である地元市場の地元の人たちしか相手にしていない人がほとんどだ。

これでは、商売が上向くことがない。

 

アベノミクスの恩恵かどうかはわからないが、業績の上向いてきている企業が増えていることは確かである。

但しそれは、地域外の取引先を相手にしている企業だけである。

マーケットを広く設定すれば、経済は明らかに上向いているのだ。

 

その影響を全く受けていないのは、過疎化高齢化の進む地元のマーケットだけを相手にしている企業なのである。

そして、そういう企業の経営者ほど「世界経済は・・・」とのたまう。

 

言ってることとやってることが違うじゃないか!

格好なんかつけなくていい。

世界経済も相手にしなくていい。

届く範囲のマーケットを、もう少し広げて新しいことにチャレンジしたらどうだ!・・と、いつも思う。