オムニチャネルへの挑戦:店舗が消える日?―「商売」のモデルが大きく変わる時代―Ⅳ(おしまい)

とはいえ、ネット通販だけが今後の企業成長の鍵なのか、というとそう単純な話でもありません。

読売新聞の特集では次のような事例も紹介していました。

 

―アメリカでネット通販が勢いを増すなか、収益を伸ばす流通大手もある。成功の秘訣はITの活用だ。

米小売り最大手ウォルマートは昨年11月~今年1月、米国内の既存店売上高が前年同期比1,8%増えた。(中略)

ウォルマートが開発した「スキャン・アンド・ゴ-」と呼ぶサービスは、客が店内で商品のバーコードにスマホをかざすだけで、支払いはクレジットカードで決済される。客はレジに並ばずに買い物を済ますことができる。―

 

つまり、リアル店舗を展開している中でも、ITの活用は極めて重要ということなのです。

 

この点を「小売業者が生き延びるには、リアル店舗とネットを融合したオムニチャネル(*)の確立が不可欠」と、指摘するコンサルタントもいます。

 

こういった流れについては私も意識していました。

私の経営している会計事務所は、モノを流通販売している訳ではありませんが、リアル店舗である事務所とITを通じての情報発信については、その融合を模索しかなり力を入れて取り組んでいます。

 

いずれにしても先述の「オムニチャネル」の構築は、事業を続けている限り避けて通れないテーマだと思います。

企業経営者は、このテーマに正面から取り組んでいただきたいと考える所以です。

 

(*)オムニチャネル:店舗やインターネットなど様々な販売窓口(チャネル)を通じて商品を購入できる仕組み。「オムニ」は「全て」を意味するラテン語。

 

 

 

おしまい