東芝問題に見る日本経営者の本当の問題Ⅴ(おしまい)
さて、ここまで宋文洲氏のメルマガの文章を引用して、大企業がいいものを持っていながらそれを活かすことができず凋落していく、という問題を取り上げたのであるが、翻って日本の中小企業の事情はどうであろうか。
そのフットワークの軽さを活かして明るい展望を抱けているのであろうか。
私は、こちらはまた別の問題を抱えていると思っている。
大企業は、既に所有している有形無形の企業資産を活用していく考え方やメカニズムが欠けている、という問題であった。
中小企業には大企業と違ってそういった有形無形の企業資産を多く抱えているわけではない。
とはいえ、サイズの違いだけであって、考え方は一緒だろうと私は思っている。
中小企業には中小企業なりの、それまで築いてきた有形無形の資産はあるだろう。
これを現代ビジネス社会に適合させて活用していくには、これまでの固定観念をかなり捨て去っていかなければならない。
「こういうときにはこうするもんだ。」「こういうときにはこう考えるもんだ。」といったそれまでの慣習や考え方を相当部分チェンジしていく必要があるのだ。
この点に関してはこれまでもこのブログなどを通じて随分書いてきた。
私の業界もまた旧い体質にどっぷりとつかっている。
企業がそうであるのと同様、かなりの体質改善が必要だと思っている。
零細企業とはいえ、私は自分の事務所を業界の中ではかなりユニークなポジションにまで持ってきたつもりである。
できればその考え方や変革のプロセスをいろいろな方に知ってもらいたい。
そう考えながら今日もこのブログを書いている。
おしまい