頭がいいとは?パートⅦ
五つ目は、人を批判するときの態度
知的な人は、「相手の持っている知恵を高めるための批判」をする。そうでない人は、「相手の持っている知恵を貶めるための批判」をする。
これは難しい課題です。
相手を「高めるための批判」ということ自体、レベルの高い課題だからです。
「批判」そのものが、大抵の場合ネガティブな行為とならざるを得ない性質を持っていますので、その行為を行ないながら「相手の知恵を高めるための批判」というのは、余程こちらに「余力」がなければ難しいかな、と思います。
これはおそらく、自分の意に沿わないものであっても、いったん相手の知恵を受け入れるというステップを踏まなければならない、という点が難しいのだろうと思います。
逆に言えば、どんな意見や考え方であってもいったん受け入れてみるというこちら側の行為を通過させればいいんだ、と割り切ればできないことではないかも知れません。
ここで言う「貶めるための批判」というのが、単に自分の優位性を誇示するものであるならば、知的でないというよりも「性格がゆがんでいる」と批判されるべきかもとさえ思います。
いずれにしても、他者の知恵を基にして建設的な展開を心掛ける、といった態度が重要なのだろうと思います。
つづく