頭がいいとは?Ⅱ
私の大いなる錯誤は、そのままの勢いで先々も押し通せると思ったことである。
中学から進学校に進んだ私は、ちゃんと勉強しなければそのポジション(成績が良かったという)は保てない、ということにしばらく気が付かなかった。
ボォーッとしていた私の成績は、のっけから惨憺たるものとなった。
せっかく進学校に進んだものの、出足ですっかり躓いてガタガタになった私は、今度は「自分は非常に頭が悪いのではないか」と極端なコンプレックスに悩むことになったのである。
その後、この「いったい俺は頭がいいのか悪いのか問題」は、私の人生に大きな影を落とすことになる。
「どうも小さい頃思っていたほど俺の頭は良さそうにもない。」・・・
「いやそんなことはない。何かボタンをかけ違っただけだ。挽回できるはずだ。」・・・
「なんかパッとしない。やっぱり俺はダメなんだ!」・・・
行ったり来たりグジグジと悩む日々が続いたのである。
この問題の大きな判定要素となる人生の中の節目の一つに「大学受験」というものがある。
例えば私のように、初め中学校くらいで躓いても、ここで挽回すればチャラになる。
出だしで勉強のできなかったことなど、全く帳消しになるくらいのチャンスである。
つづく