専門性とマーケティングⅥ
この事実ひとつを見ても
「(税理士は)資格でやっている仕事なのだから、頼む方がこちらの仕事内容を理解していて当然だ。」
という理屈は通らないし、親切ではない、ということがわかる。
したがって、我々はもっともっと自らの職域やその特徴について、伝える努力を怠らないようにしていかなければならないのだ。
そしてこれは決して税理士だけに当てはまる話ではない。
ほかの職業についても同じである。
人はそれぞれ自分の持つ専門性に関して、ある程度こちら側が想定しているその領域については、一般的にも理解されているだろうと思い込みそういう前提で仕事を進めている。
ところが、実際はこっちが思っているほどその専門性は深く理解されているわけではない。
また、よほどの勉強家か、かなり切羽詰まっているか、相当興味でも持たない限り、他人はそれほど積極的にこちらの専門性について理解しようという姿勢があるわけでもない。
ということは、待ちの姿勢では仕事は動かない。
よっぽどこちらから何かしらの手段をもって仕掛けなければ、我々の持つ専門性について正確なところは伝わらないのである。
つづく