マーケティングの基本を考えるⅥ

税理士の仕事でいえば、提供する税理士としての専門性を、税目や業種を絞って特化することを指す。

例えば、資産税(ほとんどが相続に関する案件)に特化するとか、医業に特化するとかである。(以前は、建設業に特化している事務所もあった。)

 

こうやって、自分なりの選択で得意分野を絞り、その土俵で勝負するというのは、ビジネスとして一つのやり方であろう。

但し、これは専門性のレベルを上げる必要性がある点と特定のマーケットに限定されるという点で、一般的なニーズに応える仕事より参入のハードルが高くなる。

 

資産税特化の場合、不動産価値が突出して高額な東京など一部の都市圏では成立するが、地価や所得などが全体的に低い地方において採算をとることは難しい。

地方の場合、顧客がほとんどいないか、いても分散しすぎていて対応が大変かのどちらかである。

 

とはいえ、このモデルを確立することができれば競争そのものは少ないので受注が集中しやすい。

この場合、継続的な関与が予め決まっている顧問契約と違って、その都度その都度の受注契約となる。

 

我々税理士は通常顧問契約がほとんどであるが、首都圏の東京においては初めから顧問契約ではなく受注契約のみで、経営を成り立たせる事務所もすでに出てきている。

専門性が高度なので受注も途切れることなくフィーも高い

 

 

つづく